京都シティーエフエム FM845 12月8日
AM11:00〜放送「お店、数珠つなぎ」のコーナー
リサイクルブティック「DE・JA・VU」さんよりご紹介していただきました。
DJ: さあ、今日はパン屋さんにつながっているんですね〜。
おいしい話が聞けそうです!!
「DE・JA・VU」さんからの紹介で、パン屋の「Rauk」さんです。
Raukさ〜ん!
店: はいはい、Raukですう〜
DJ: 今日はお願いいたしまーす!
店: お願いします。
DJ: 早速なんですが、外から見たお店はどんな感じなんでしょうか?
店: そーですねー、一応京都なんで京町風の建物なんです。
DJ: 京町風?和風ってことですか?
店: はい、そうです。昔の建物って、「むしこ」と言って、2階の方に
縦長で隙間が開いている所がありますよね〜?
その「むしこ」とかありますんで。
DJ: へぇ〜、和風ですかー。パン屋さんで珍しいですよねー。
お店を出されて何年くらいですか?
店: 今でちょうど二年目です。
DJ: それまではずっとパンに携わっておられたんですか?
店: はい、そうです。何件かのお店で修行してました。
DJ: いろんなパンの種類があると思いますので、今日はちょっとそのへんを
教えていただきたいのですが、え〜そうですね〜、お店の一番人気、
イチオシのパンを教えていただけますでしょうか?
店: 一番人気なのは・・・、アメリカのカリフォルニア州が主催している
「カリフォルニア・ウォルナッツ・コンテスト」が毎年開催されているんです
けど、このコンテストにおいてですね、99’に受賞した作品ですねぇ。
DJ: アメリカ・・のコンテスト?・・・ですか??
店: はい、カリフォルニア州なんですけどね、カリフォルニアって木の実
とかがいっぱい取れるんですわ。クルミとかレーズンとかプルーンとか。
んで、木の実のシェアは、カリフォルニアが全世界の90%くらい占めて
いるんですけど、そのクルミとかの農園の人たちが協会を作っていまして、
木の実をもっと使ってもらおうと、もっとおいしいパンを作ってもらおう
と言うわけで、毎年、日本とか、韓国など、いろんな国に呼びかけて開催
されているんです。
DJ: へぇー、そうなんですか。
それで、賞を受賞されたパンがお店にあるんですね?
それは聞いただけでおいしそうですし、人気が出る訳が解かります!
それにしてもすっごいですね〜。
店: すごいのかどうかは解かりませんけど、私は何度かコンテストに参加
させていただいてるんですけど、99’に初めて参加して、最も技術を
駆使した作品に送られる「テクニカル賞」を受賞したんですわ。
DJ: それって、どんなパンですか?
店: 天然酵母って知っておられると思うんですけど、その天然酵母を普通とは
ちょっと違う使い方にしまして、あと、日本で、しかも京都で育ってきたん
で、京都らしさを出そうと思いまして「宇治金時」をイメージして、抹茶と
小豆を使い、あとカリフォルニア産のクルミをまぜた、日本らしさを出した
作品なんです。
DJ: へぇ〜、クルミと小豆は合いますよね〜!和風テイストのパン・・・。
それを戸口さんが考えられて・・・
店: はい。
DJ: そして、その名も・・・何て言うパンなんですか?
店: 「カリフォルニア宇治」って、全くそのまんまなんですけどね・・(笑)
DJ: (笑)カリフォルニア宇治!!
へぇ〜、そーですかー(笑)
それはもちろん今も店に置いておられて・・・
やっぱり一番人気ですか?
お味的には・・・?パンの生地とかはどんな生地になるんでしょう?
店: 基本的に、作品の時にはすっごい大きくって、フランスパン以上に
堅いパンだったんですけど、お年寄りの方々には辛いものがあるんで
お店ではお年寄りの方にも食べやすいように、やわらかい生地にした
商品にアレンジして出しているんです。
DJ: それ、食べてみたいわぁ〜!
他にも「これも人気〜」ってのあります?
店: 99’にはテクニカル賞だったでしょ、実は翌年の00’にも出まして、00’
には総合優勝したんですけど、そのパンもなかなか・・・
DJ: え゛〜!!二度目にして総合優勝!頂点にたったんですね!
ほんとにすごいですね〜!
それはどんなパンなんですか〜?
店: これはフランス系の生地で、
普通、フランスパンとかってデザインがシンプルですよね〜。
なんで、デザインを変えてみようと思いまして、何度も試作を繰り返して
出来たデザインが「バラの花びら」の形だったんです。
DJ: バラですか〜
店: えぇ、中にはリンゴとクルミを入れまして、クルミの香ばしさとリンゴの
甘味を合わせたんです。
あまり生地には味とかをつけず、あくまでも粉の風味を大切にいたしまし
て、見た目に斬新さが出るように、華やかさが出るようにしたんです。
DJ: あ〜、それもめっちゃ食べてみたいー!
絶対行きますよ!
戸口さん的には、やはり何に力を入れておられるんでしょうか?
店: まぁ「何に」って言われたら、基本的には全部なんですけど、
「お店」って、自分が好きなパン、得意なパンがあるからといって、それ
に力を入れたり、それだけしか出さないってゆーのは、単にお店側の
わがままであり、お客様に対して「押し付け」だと思うんですよー。
やはり、「お店」をするって事は、お客様が欲しいパン、お客様が好きな
パンをどれだけ忠実に商品として完成させ、ご提供できるか、そしてどれ
だけお客様や地域社会に貢献できるか、だと思うんです。
DJ: 社会貢献・・・ですか?
店 :はい、例え100円とかのパンでも、必ず何かしら社会の役に立つこと
が出来ると思うんです。
例えば、最近「食」に関して、どの食べ物がいつ「旬」なのかとか、
解からなくなってきていますよね〜?
ほとんどの野菜がハウスで作られたり、輸入で補われたり。
魚でも養殖で常に私たちの周りにあったりするでしょ?
でも本当は、それぞれの食べ物には「旬」がありますよね?
秋なら「秋茄子」「南瓜」、魚なら「秋刀魚」とかね。
冬なら「かぶら」「水菜」が出始めますから・・・
ですから私は、パンから「旬」とか、本来食べ物があるとき、おいしく食べ
られる時を知ってもらえれば・・っと思って出来る限り旬の物の食材を
使えたら・・・と思っています。
そういうことも社会貢献の一つかなぁ〜って・・
と言っても、私もまだまだ知らない事が多いので、勉強しながらですけど
DJ: へぇ〜、何か今日はすっごいいい話を聞いちゃいました〜。
チョット感動ですぅ。
あっ!そして、小耳にはさんだんですが・・・
秋茄子を使ってナントカカントカ・・・
店: はいはいはい、「ドライトマトと秋茄子のフガス」ですね〜。
残念ながら秋茄子が取れなくなっちゃったんで終わったんですが、
ガーリック・チーズ・クルミなどを入れてバジルペーストを作りまして、
生地にそのペーストを塗って、その上にドライトマトと秋茄子を乗せて、
最後にまた生地を乗せて包んだパンなんです。
結構、イタリア料理っぽい味付けなんで、パスタとかにもいい感じですよ。
もちろんドライトマトは京都で取れたトマトで自分で作ってます。
たいていのお店では、イタリアのトマトでドライになっている缶詰を
使用するのですが、缶のドライトマトは、トマトの皮の部分が口に
残ってしまうんですよ。それが食べてて気になるので、自分で作る
事にしたんです。そしたら口に皮が残ったりしないので気になりませんから・・・。
DJ: え〜!終わってしまいましたか・・・
まぁ「旬」を考えるとしょうがないですけど・・・
そしたら、そのドライトマトと秋茄子のパンを食べたかったら
来年ですか?
店 :はい、そういうことになります。。
DJ: じゃぁ来年の秋を楽しみにして待ちます。
でも、「社会貢献」って、何かほんとに『されてる』って感じますよー。
店: あっ、そうですかー?
私的には「これでいいのかなぁ?」ってよく悩むんですよ。
「これをしてあげたい」って思うのも単なる「押し付け」かも・・・って。
でも、取り合えず自分が思った事、感じた事を信じて、出来るだけ多くの
人に何か出来れば・・と思いますし、今年は専門学校でも授業を持たせ
て頂いて、少しでも夢や希望を持ってる生徒さん達に私の仕事を理解
してもらいたいと思いましたし、私が人材育成の一端を担えればと思っ
て、さしていただいております。
DJ: いや〜、本当にいい話を聞かせて頂いたって感じです〜。
何か戸口さんがどんどん神様みたいに感じてきましたよー。
店: はっはっはー(笑)。そんなええ人間じゃないですよ。
単なる、そこらへんの兄ちゃんです・・・
DJ: いや〜、今日は本当に有難う御座いましたー。
店: 有難う御座います。
DJ: それでは最後にもう一度お店の場所と電話番号、定休日を
お知らせいたします。
・
そしてRaukからは、三条麩屋町にあるイタリア料理店「IL GUSCIO]
へ数珠つなぎをいたしました。。